取締役は1名でよい。資本金は1円でよい。

取締役は1名でよい。資本金は1円でよい。

これは現在の株式会社設立時のうたい文句です。要するに自営業を行うのに1人が1円を出資すれば株式会社の社長(代表取締役)に就任できるという事です。会社の社長なんてサラリーマンが一生かかってもなれるものではありませんが、これは勤め先の社長になる場合です。自分で会社を設立したら社長になれます。以前は最低資本金制度とか3名以上の取締役が必要などの条件があり、法人としてのハードルがあったわけですが、今ではなくなりました。

では、1人の人が1円の資本金で株式会社を設立し自分のみが取締役に就任したと仮定しましょう。(※1円だから株主も1人です)

当然に株主総会とか取締役会は1人出席の会合です。だから取締役会を設置しなくてもよくなりました(設置しないという方法も選択できる)。ただ総会は省略できる規定は見当たらないので、1人出席の総会を実施するという事でしょう。1人で意思決定ができるという事は、経営判断を行う場合、即決ができますから有利です。競争相手より一歩先を歩めます。責任の所在も明確です。ただし判断を誤る可能性も高くなるでしょう。

資本金1円の場合はどうでしょうか。会社は経済活動をするわけですから1円では資金(資本)が足りません。借入金を行う事になります。資金がなくて借入金ばかりの会社を世間は信用するでしょうか。信用されないでしょう。設立後に経費支払い資金等に提供できる資金がある場合は、設立時の資本金を増やすべきです。

『1円でもできる』からといって実際に『1円の資本金で設立する』事は好ましくないと判断します。できる事とすることは別物です。熟慮される事を切望します。

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