小規模企業の持ち株会社
小規模企業の持ち株会社
・世の中には持ち株会社(ホールディング)と称する会社があります。
私は「一般的に複数の大企業の株式を全所有して資本的に傘下の企業を管理する会社かな。」
という程度にしか知識がありません。
・ところが小規模な株式会社に全株式を所有する同名のホールディング(HD)株式会社が設立されました。
持ち株会社です。驚きました。
私の業務上、若干のご縁がありますので知るところとなったのですが、私の知識を超越した制度ですね。
なぜそのような制度を採用されたかなどの詳細は一切知りません。
・ここからは一般論ですが、小規模零細会社は世の中に多数あります。皆様の身近なところでも見かける事でしょう。
このような株式会社は小規模零細ですから多くが親族経営でしょう。両親と子供たちで経営し従事しています。
個人形態の事業所とほぼ同じ規模のところが多いと思います。
創業者としての親が元気なうちは親の号令の下、家族経営はまとまりがあり強いと思います。
年月が経過して子供が事実上の実権を持つ頃になると親子間、兄弟間の意見相違が目立ち始めるでしょう。
ようするに経営が混乱する要因が大きくなって業績も下降となってしまうかもしれません。
この場合、株所有数の大小で最終意思決定とする。これが決着への一つの手段でしょう。
・少し話を変えます。業績が好調な頃、親が亡くなり相続が発生する。親の所有する自社の株式の一部を後継者以外で事業に従事していない子供も相続する。
そうすると後継者の経営方針に対して外部(事業従事外の兄弟)からの干渉が起きる原因にもなります。
外からの意見は貴重ですが、この場合は混乱へ導く意見が多い事にもなるでしょう。
会社を守るため、従事していない子供の株式を後継者が取得すれば後継者の意のままですが、資金が必要です。
資金が不足すれば取得できない、不安が残る・・・。
・こういった不安から解放するため、小規模零細会社の全株式を所有する持ち株会社HDを設立し全株式を所有させる。
そして後継者一人が株会社HDの株主兼取締役に就任する。
このようにすれば高齢になった親を支えながら後継者が安心して事業に専念できるのではないでしょうか。
創業者の親としては自分が選んだ子供の一人に全権を引き渡すという事です。良かれ悪しかれそういう事です。
まあ、1社増えれば税務申告負担、経費も増えますね。難しいですよね。
もしHDの株主兼取締役に何かあったらどうするの・・・そこまで考えるのは無理ですよね。現実問題として。
・色々と想像上の事を並べてみましたが事業経営とは難しく悩ましいですよね。
折しも「後継者がいない時代」と言われています。親族、従業員に後継する者がいないのです。黒字企業でもこの有様です。
その原因は・・・親も家業を子供に継がせたくない・・・。もっと良い安定した職場に・・・。
ちょっと待って下さい。終身雇用時代は過去のものになりつつあるのですよ・・。
現代では安定就職先に就職しても出向、人員整理に遭遇する危機があるかもしれませんよ・・・。
黒字で長年の実績ある家業を継ぐ事はむしろ定年のないな優良就職先ではありませんか・・。
でも子供に経営者としての苦労をさせられない・・・。 ちょっと待って。外部に就職すれば苦労はないのですか?・・。
皆さんはどう思いますかね。
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