複式簿記の学習
複式簿記の学習
先般知り合った方が、「複式簿記というのは難しい。理解できない。」とおっしゃいました。同様のご意見は過去にも何人かの人から聞いた事があります。
私は、もう50年以上も前になりますが、大学の講座で簿記原論というのがあって、当初受講しましたが、「商業高校で学んだ人には理解できても、普通科出身の人には理解できないでしょう。」と講師が説明したのを聞いて驚きました。
その講師のテキストを読みましたが理解できません。私は高校時代普通科でした。・・なるほど・・。これで大学時代の簿記学習は終了。
その後就職し、「簿記というのは検定試験受験を目指した書籍で勉強するのが普通です。」という職場関係の方の意見にしたがい、独学で勉強して合格しました。
この時に感じたのは「難しい書籍で勉強すれば難しく、易しい書籍で勉強すれば易しい」という傾向にある。ということです。これはなにも簿記学習に事にかぎりませんが。
複式簿記というのはある意味では作業ですから、一定の決まりを覚え、その後はノートに数字とか文字を書く、手に定規を持ち線を引く、電卓をはじき数字を計算する、記入する、転記する、集計する、表を完成させる。等の作業を行っていけば自ずと習得していきます。
簿記検定試験用のテキストとか問題集はこのような編集になっていたと記憶しています。
簿記理論のテキストについても初歩でもいいから簿記検定で合格した人が読めば理解できるはずです。でも簿記に接したことのない人が読むので訳が分からなくなるのでしょう。難しい書籍で学習する人は、手作業を行わずに頭で学習しようとするので、手は手持無沙汰になり「お手上げになる」のでしょう。手を使用すれば「お手上げ」にはならないと思います。
ただ学問的な難しい内容もありますが、そのあたりは公認会計士とか税理士さんの専門分野と割り切りましょう。普段の記帳には必要ないのですから。
・話を変えますが、私は許認可分野を取り扱う行政書士ですが、簿記の知識を要する許認可分野が幾つかありますね。
財務諸表が出てくる分野ですね。
このような許認可分野を本人申請で挑戦する人から電話をいただく事があります。助けてほしいと・・。
これを聞くと、大学時代の講師が言った「商業高校で学んだ人には理解できても、普通科出身の人には理解できないでしょう。」という言葉を思い出しますね。これも専門知識の端くれでしょう。
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