小野雅生の絵画
小野雅生の絵画
◆私の父は若い頃から洋画(油絵)を描く事を趣味としていました。
趣味ではありますが洋画家と呼ぶほうが似つかわしい感じでした。
定年退職後の画家期間が長かったからでしょう。
日展も何回か当選した実績はありますが「よくわからない絵を描いている」というのが正直な私の感想です。 ※本人は日展と光風会展を主戦場にしていました。
・展覧会向きの大きな作品に取り組んでいましたから小さな作品は少なく、家に飾る作品が少ないのが残念に思っていました。ここでは親族所有の作品も含めて、小野雅生の小作品を8作紹介させていただきます。
◆右上の作品はエジプトのルクソール風景です。
海外旅行をした際に、短時間でスケッチを行い、帰国後スケッチを基に描いていました。その下の作品が三重県名張市の香落渓です。
香落渓へは私もいっしょに行っています。香落渓は気に入ったらしくてもう1作品描いています。
・右下の作品はフランスのモンサンミッシェルです。モンサンミシェルを描いた作品は大小数点ありましたが、暗い色の作品が多いのです。でもこの作品は若干明るくてわかりやすいので飾っています。
このように風景画が大部分ですが、静物とか人物も若干描いていましたね。
・ところでホームページに掲載すると色が悪く感じますね。本物はもう少し鮮明で鮮やかな感じです。残念ですね。
◆次に左の作品は自宅の玄関に飾った「バラ」の絵画です。
親父は「この作品はあまり気に入っていない。」と言っていましたが、来客が最初に目にする場所に自分で掲げた作品ですから見てほしいという気持ちがあったのでしょう
ところでこの作品の花瓶はなぜかビールジョッキです。
以前から気に入っていた欧風の雰囲気のあるジョッキです。加えて背景は金色です。わざと金色を使用して素人にも注目してもらいたい。という考えだと述べていましたね。
・花を描いた作品はいくつもあります。小さな作品ばかりで人手に譲っていますね。
・ところで私の自宅には左下の渓谷の作品を飾っています。
この作品で手前の川の中にぼやけた白い塊がありますが、これは滝壺だというのです。滝の横にある所から下流の渓谷を描いたというのです。
一般的には流れ落ちる滝の風景を描くのが多いと思うのですが、稀有な発想です。
でも滝を正面から描いた作品も作成していましたね。
・こういった作品は旅行をした都度、スケッチを描いてきて、それを基に小さな作品を描いていましたね。その中で一部の作品を基に大型化した展覧会出品用作品を仕上げていましたね。
しかし展覧会出品用は100号クラスの大型が全て。しかも「木」を描いたわかりにくい作品が大部分です。
このためか、小作品も「木」を描いたわかりにくく色彩も汚く感じるものが多くて、そのような物が
多く残っています。 飾りたい気持ちになる作品はほとんど皆無ですね。
◆ここで親父の初期の作品を取り上げてみます。自身のアトリエに置いた机の上を描いています。
愛用していた筆洗いの金属製容器を中心にリンゴ、キャンバス等が乱雑に配置されていますが、熱意を込め作成した作品で親父自身は気に入っていましたね。
異色の題材ですよね。
・その下は梨園を描いています。この手の作品の大型版を日展に出品して入選しています。
その後は延々と「木」を描く時代が続くのです。
正直なところ、私は木を描いた作品は好きではありません。本人は自身の個性化を志向して木にこだわっていたようですが、自信は今一つのようでしたね。
・本人は「人に好まれる絵を描くのではない。展覧会に入賞できる作品を描くのだ。」と語っていましたね。だから売れる絵が少ない。売れた売上高より画家を続ける経費負担の方がはるかに高額だったと感じていますね。 要は趣味の世界ですよ。浪費の世界ですよ。 給与所得が有ったので生計が成り立った。という事ですよね。
定年退職後は絵画教室の講師をして絵画制作出品の資金に充てていましたね。絵画は人生でしたから。
◆一番下の作品は私の一番気に入っている作品です。琵琶湖に浮かぶ竹生島を描いています。
親父と一緒に竹生島に行った時のものです。
・親父の作品の中では珍しく、あっさりとした作品です。 通常は絵具を盛り上げてキャンバスに塗っていますが、この作品は盛り上がっていません。平坦です。色の配合もシンプルです。異色の作品ですね。
湖に浮かぶ竹生島の景色が気に入っていたようです。
水面に浮かぶ景色を取り入れた作品は他にも若干描いていました。上高地の大正池に浮かぶ景色が最初でしょうか。大正池も気に入っていましたね。
◆手元に残った若干の作品と親族所有作品で一文を書いてみました。
長男 小野和男
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